スーパー銭湯制覇の旅 #1国立温泉 湯楽の里 『未知の設備・水琴窟で最高に整った』
こんにちは。
私は八王子、多摩エリアの全てのスーパー銭湯を制覇しようと考えている暇人です。
先日、記念すべき一軒目としてJR南武線「矢川駅」あるいは多摩モノレール「万願寺駅」各駅より徒歩約15分のところにある「国立温泉 湯楽の里」を訪れた。
ここは景色を見ながら温泉につかることができる「展望風呂」を売りにしているらしい。
があいにくの悪天候、残念ながら景色に期待はできなさそうだ。
入館。
大人平日870円とやや高め。
どうやら料金は後払いのようだ。
受付を済ませるとリストバンドを渡される。
館内では全ての買い物をこのリストバンドをかざすことで行う。
多くの銭湯で導入されているシステムだが私はこのシステムが大好きだ。
館内にあるすべての物がリストバンドをかざすだけで購入できる。
自販機にリストバンドをかざした瞬間全てのボタンが点灯するあの瞬間は爽快だ。
そう、スーパー銭湯で私は、どんなものでもタダで手に入れられる、さながら魔法使いになった気分を味わえるというわけだ。
館内設備はかなり豊富、食事処・マッサージ・休憩スペースはもちろんのこと小規模ではあるがゲームセンターまである。
休憩スペースはかなり広く一部の座席にはテレビも取り付けられていた。
もちろん漫画・雑誌もそこまで多くはないが用意されている。
また特筆すべきはこの休憩スペースにはなにやらアロマ的なものが炊かれていてちょっといい匂いがする。
正直マスクをしている関係でそこまで匂いを感じるというわけでもないのだが、ふとマスクを外した瞬間にほのかに香るアロマ。
そのおかげで知らず知らずのうちに体が自然とリラックス状態に導かれるとか。ならないとか。
漫画は鬼滅の刃やワンピースといった人気の少年漫画はもちろんのこと、少し前に原田泰造主演でドラマ化し“整う”を一躍有名にした「サ道」の原作も置いてあった。
私も思わず手に取り読んでしまった。なかなか面白い。
まだ読んだことのない“サウナー”の方は是非読んでみては如何だろうか。
さて、では本題に入ろう。
温泉、そしてサウナのレビューである。
脱衣所で服を脱ぎ自宅から持ってきたシャンプー、リンス、洗顔、そしてタオルを両手に浴場に足を踏み入れる。
第一印象は「結構狭い」
浴場には洗い場と白湯、炭酸泉、水風呂
そしてサウナが高温サウナと塩サウナ系2つがあるだけというシンプルなつくり。
狭いといったら聞こえが悪いかもしれないが、それだけ洗練されているということでもある。
余計なものはいらない。ゴチャゴチャするだけだ。
悪くない。
浴場は全体的に黒を基調としていて、シックな印象。
ちょっと大人な雰囲気。
何より一番印象的だったのは浴場でオシャレなジャズピアノ的なBGMが流れていた点だ。
露天風呂などの一角でちいさ~く音楽が流れている銭湯は多いが、室内の浴場でこういったBGMが流れているのは結構珍しいのではないだろうか。
このシャレオツなジャズもまた浴場を落ち着いた、chillなスポットへと演出してくれている。
なんだなんだ。めちゃめちゃいいじゃねーか。
体を洗い終えた私は、まず白湯へと向かった。
私は銭湯では体を洗った後、基本まず最初に白湯に入る
なんの工夫もない。ただただまっさらなお湯。
それはその銭湯に存在する全ての風呂の原初、水面はその銭湯の全てを映す鏡
近頃は白湯がない銭湯や、あっても様々な要因でぬるすぎたり、満足できないことも少なくない。
そういった銭湯は私のお眼鏡にはかなわない。
さて
ここはどうだろうか
最高いただきました。
浸かった瞬間全身の疲れがお湯に溶けていくようなあの感覚が確かにそこにはありました。
まさしく僕好みの温度。最高です。
体を洗って初めて湯に入る瞬間、あの瞬間以上に気持ち良いことってないですよね。
整いは持続的に長時間、気持ち良いな~ってかんじなんで瞬間最大風速で言ったらこっちのほうが個人的には上だと思いますね。
さぁ白湯に最高の評価を下したところで、次はサウナだ。
高温サウナと塩サウナと2つあるがもちろん選ぶのは高温サウナ。
外にサウナマット(サウナシート?正しい呼称がわからないが)が山積みにおいてあるので一つ取って中に入る。
ふむ…これもまた結構狭いな
4段くらいになっていて手前にはテレビが設置されている
これは今まで行ってきたスーパー銭湯のサウナの中ではかなり小さく狭い部類に入るぞ
ただサウナに関しては狭いということは混んでさえいなければデメリットにはならない。
この日はサウナ内に人は2,3人程度の先客
私は迷わず最上段に向かう
温度計は95度前後を指している
高温サウナというだけあって結構熱い
8分ほど入って、水風呂へ
その前に忘れてはならないのが水風呂に入る前にかけ湯でサウナでかいた汗を流すことだ。
そのかけ湯
多くの銭湯では水風呂と同じつめた~い水が用いられているが私はそれが苦手だ。
水風呂で初めて熱々の体を冷やしたいのに、なぜその前のかけ湯で冷やさなきゃいけないのか
それはまるでディナーに三ツ星レストランの最高級フレンチを予約しているのに夕方ごろ小腹すいたなぁとマクドナルドを食べてしまうかのごとき愚かな行為ではないだろうか。
がここのかけ湯はしっかりぬるま湯
個人的にはかなり重視しているポイントなのでここをクリアしているのは非常に高評価だ
そして肝心の水風呂だが温度は14度
これは割と冷ため
17度前後の水風呂が多い中でこれもまた僕好みの冷たさ
あまりに気持ち良いのでずーっと入っていたくなる、そんな水風呂だ
しかし体を冷やしすぎてもいけないのでほどほどにして水風呂の向かいにあるベンチへ
体をふいてベンチに腰かけ瞼を閉じる。深く深呼吸をする。
深呼吸をするたびに体がどんどんどんどん得も言われぬ快感の渦に沈んでいく。
あぁ…心地よい…
浴場内に流れるchillなjazzのBGMが整いをさらに優雅で充実したものへ導く
多くの銭湯で見られる騒がしさとここは無縁だな
どこまでも落ち着いた空間が演出されている、これは整うぞ
ビシャビシャッ!!
おじさんが思いっきりかけ湯をした水しぶきが足元に飛ぶ
ベンチの目の前にかけ湯があるのだ
しかしおじさんを責めてはいけない
人間だれしも水風呂を目の前にしたら周りが見えなくなる
一刻も早く水風呂に入りたい
その気持ちは森羅万象、どんなものよりも人を盲目にするのだ
ひとしきり休憩したらしっかりと水分補給をして2週目へ
給水器は浴場と脱衣所の間の空間にある
浴場内にあれば尚よかったか
2週目も最上段へ、9分入ってまた水風呂へ
気持ち良すぎ
でも入りすぎは厳禁
あがったら今度は外へ
外には名物の展望風呂のほかにジェットバス、そして寝ころび湯が設置されている
お
ここで整ってくださいとばかりに4台の椅子が
では早速…
デッキチェアを軽く水で流した後横になる
目を閉じる
ん?
なにやら不思議な音が聞こえる
ポーンポーンという金属音のような音がまばらに聞こえてくる
金属音といっても全く不快なものではない
どこか神秘的で、自然的で、何故か聞いていると心も体も空間と一体化していくような不思議な音だ
浴場内のジャズもなかなかに整いをサポートしてくれたがこのBGMもかなり良いぞ…
目を開けて横に視線をやると、この不思議な音の正体が分かった
水琴窟
とそこには書かれていた。
なんだそれは。初耳だ。
水琴窟(すいきんくつ)は、日本庭園の装飾の一つで、手水鉢の近くの地中に作りだした空洞の中に水滴を落下させ、その際に発せられる音を反響させる仕掛けで[1]、手水鉢の排水を処理する機能をもつ[1]。水琴窟という名称の由来は不明である[2][3]。同系統[3]もしくは同義[4]の言葉に洞水門(とうすいもん)がある。伏鉢水門、伏瓶水門ともいう[5]。
らしい。
ようするに空洞の中に水滴を落としてその反響音を楽しむという仕掛けだ。
なるほど。はじめて聴いたが実に心惹かれる音だ。
なにより心を落ち着かせてくれる…
最高…
思わず口から洩れる
空はあいにくの曇り空だったがこれで天気が良ければより最高の整いになること間違いないだろう。
そろそろメインディッシュに行くか…
先ほど述べたようにここの名物は景色を見渡せる展望風呂だ
上の湯と下の湯という2つに分けられていて、上の湯の方は原泉かけ流しらしい
では上の湯の方からいざ入浴
湯加減は結構あつい
長く浸かっていると、のぼせそうだ
この展望風呂、珍しいことに座って入浴する
説明が難しいが湯の中に段差があり、それが手すりによって区画分けされている
どうしてそのような仕組みになっているのかわからないが、おそらく景色を眺めるにはそれなりの高さが必要だからだろう。
肝心の景色だが生憎の曇り空、そして夜ということもあり鉄塔しか見えなかった。
が、天気が良ければ富士山が見れるらしい。
天気の良い日に必ず再訪しよう。ここに誓う。
しばらく上の湯を堪能したら下の湯に移動
こちらの湯加減はかなりぬるめ
いつまでも入ってられそうだ
人間生まれたままの姿になると思わず心まで裸にしてしまうもの
気の置けない友人と普段は話せないようなディープな話を語らうのも銭湯の魅力の一つですよね
友達と語りすぎてついついのぼせてしまう、下の湯ならそんな心配はありません
下の湯で景色を見ながら気の合う友人と談笑、そんな時間をあなたも過ごしてみてはいかがでしょうか?
そんなこんなで最後に中の高濃度炭酸泉に浸かって上がりました。
めっちゃ整った~最高!
長くなりましたが以上が「国立温泉 湯楽の里」のレビューでした。
少しでも雰囲気が伝われば幸いです。
ではまた次のレビューでお会いしましょう。
さよなら